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ちょっとしたことでも、気に病んでいることがあればお気軽にご相談ください。
うえき心療内科クリニックのうえき先生に回答していただきます。

〜おおむらンド 「心の悩み相談室」からのお願い〜

このコーナーでは、皆様方の心の悩みを、「うえき診療内科クリニック」の植木先生より、悩みに対するアドバイスをいただき、皆様に少しでもお役に立てればという思いで設置致しております。
以下の【メール相談による注意事項】をよくご理解頂いた上で、ご活用をお願い致します。

おおむらンド内「心の悩み相談室」担当者より



【メール相談による注意事項】
相談内容の結果によりトラブル等が発生した場合、(有)おおむらンド及びうえき心療内科クリニックでは責任を負いかねます。
相談結果についてはご参考程度とお考え下さいますようお願い致します。
現在、すでにどちらかの医療機関等で治療を受けられている方のご相談は受け付けておりません。かかりつけの担当医にご相談下さい。
メールアドレスの間違いの為に送信できない場合がございますので、くれぐれもご自身のアドレスにお間違いがないようお願い致します。
なお、長期間に渡り返事がこない場合は、前述のような場合が考えられますので、再度メールアドレスをご確認後、送信して下さい。
一言一言のアドバイスが重要な言葉となる為、ご相談に対するアドバイスのご返事に少々お時間がかかる事が有ります事をご了承下さい。
実際にお会いしてカウンセリングしなければ、アドバイスができない場合も多々あるかと思います。その際は、お近くの専門医にご相談いただく旨をお伝えする程度のアドバイスになる事も有ります事をご了承下さい。
メール相談内容にて、心療内科・精神科以外の相談は受け付けておりませんので、ご了承下さい。

秘密は厳守いたします。安心してメールください。
ご相談窓口からどうぞ・・・

No.1 “ねぼけ”について

子供が夜中にねぼけます。どう対応したらいいですか?治りますか?
 

 一般に“ねぼけ”と呼ばれるものには、[1]ねぼけ(錯乱性覚醒)、[2]夢遊症(夢中遊行)、[3]夜驚症があります。
いずれも睡眠中あるいは睡眠から覚醒に移行する際に起こりやすい、好ましくない身体的現象を指しています。

このうち“ねぼけ”は睡眠から覚醒した時や、覚醒の後に起こる一種の錯乱状態で、意識がはっきりするまでに
時間がかかり、話しかけても反応が鈍かったり、遅かったりといった現象がみられます。このときの行動は単純で、
急に上半身を起こしたり、ボーとしながら手足を曲げたり伸ばしたりすることもあります。
普通は呼びかけにより起こすことは比較的簡単で、数分から十数分で覚醒しますが、このときのことを本人はよく覚えていないことが多いようです。

夢遊症はねぼけの程度が強くなったものと考えるとわかりやすいでしょう。
特に、一晩のうちの最初の1/3の時間内に起こることが多く、行動も複雑になり、ベッドから起きあがって歩きだしたり、
時には実際に玄関の外に出ていったりします。まれに興奮状態になることもありますが、多くは自分で、あるいは誰かがベッドに誘導してやると、また眠りにもどります。ただ、やはりこの間の記憶は全くなく、危険な状況や物を避けることができないので注意が必要です。

次に夜驚症は、やはり寝入ってからはじめの1/3の睡眠時間内に起こることが多く、突然の恐怖心と強度のおびえが
出現し、いきなりベッド上に起きあがり、悲鳴をあげたり叫んだりします。しかもこの時、顔面は紅潮し、発汗や動悸、
心拍数や呼吸数の増加など、一種のパニック状態となります。この時誰かが押さえつけたり、無理矢理ベッドに戻そうとすると、患者さんの恐怖心をいっそう煽ることになりやすいようです。

  ご質問の内容から判断すると、この方の場合は[2]の夢遊症に当てはまるようです。
ただ、夢遊症と言っても決して病気だというわけではなく、中枢神経系の発達過程にある、特に10歳前後の子供に
多くみられる現象で(男の子に多い、発病率は1〜5%)、多くの場合思春期を過ぎるころには治るケースがほとんどです。
また発症の引き金として熱性疾患に罹患した場合や遺伝的関連がある場合などがありますが、多くは脳の発達の
途上にみられる症状ですので、過度に心配する必要はありません。むしろ、症状が起こった際の危険防止の対策を立てることが大切です。

治療としては、寝る前に安定剤などを内服することでかなり効果がありますが、小児の場合は薬物療法は慎重に
行う必要があります。ただし、20代以降に発症した場合には、脳の機能障害がある場合や、強いストレスや
心理的葛藤が背景にあることもあり、精神療法が必要な場合もあります。
さらにある種のてんかんの症状との鑑別が必要であることもあり、脳波検査が必要となるケースもあります。

うえき心療内科クリニック  植木 健 

No.2 “キレル子どもたち”について

最近の「キレル子どもたち」をどう理解したらいいですか?
 

最近、連日のように、若者の凶悪な犯罪がマスコミを賑わせており、「キレル17歳」という言葉がキーワードとなってしまった感があります。
「きれる」という言葉は、昔は、「頭が良くて、物事を的確に判断できること」を指していましたが、最近では、いわゆる「プッツンすること」、「自分の感情を抑えきれないこと」を意味するようになりました。つまり、苛立ちや怒りといった感情を抑制できす、感情の赴くままに行動すること、忍耐や冷静さが欠如した人格的に未熟な状態を指しています。

では、こうした現象はどうして起こってくるのでしょうか。もちろん、こうした現象の一部は、思考内容の異常や感情の激越性と言った、一種の精神的な病的状態でも起こり得ます。しかしそうした特殊な場合を除けば、今日的にはむしろ、対人関係におけるコミュニケーション能力の不足や、ストレスフルな環境下で、むしろ良い子であろうとするがあまり、ストレスや葛藤をうまく発散できず、一見些細なきっかけで容易に感情が揺り動かされ、抑圧された葛藤が一気に出口を求めて爆発するという、精神的に極めて余裕のない状況で起こり易いと言えるでしょう。

少子化、核家族化、物質的豊かさの陰で、若者の「忍耐力」が低下しているのも事実ですが、一方で、人と人とのコミュニケーションの減少、信頼感の持てる人間関係の喪失、他人との比較ではなく、存在そのものを受け入れてくれる家庭的な無償の愛情の枯渇といった現象が進んでおり、「キレル」という無機質な、機械的な言葉の響きがこのことを暗示しているようにも思えます。私達は「キレル若者」を遠ざけるのではなく、彼等の心の叫びに耳を傾ける努力を、忘れてはいけないと思うのです。

うえき心療内科クリニック  植木 健 

No.3 “燃えつき症候群”について

燃えつき症候群とはどのようなものですか?
 

 人一倍活発に仕事をしてきた人が、何らかのきっかけであたかも燃え尽きるかのように,急に活力や意欲を失ってしまい、無気力状態や抑うつ状態に陥ってしまうことがあります。同時に動悸やめまい、息切れや胃腸障害など、身体のあちこちにも色々な症状が現れて来ることがあります。このような状態を「燃えつき症候群」と呼んでいます。

 燃えつきやすい人は、高い目標と理想に燃えているような人です。特に、教育関係や医療福祉関係などの人間相手の仕事に従事する人で、しかも熱心に仕事に励み、自己犠牲的精神と情熱で仕事をこなすタイプの人に多いようです。なぜなら、このような人はいつも仕事のことしか頭になく、個人的な余暇や趣味にも関心がなく、家庭生活も空虚となり、仕事以外の人間的生活を失っていることが多いからです。そして、ひとたび仕事上のことで自分の期待が裏切られると、まるで燃え尽きたかのように虚脱した精神状態に陥り易いのです。

 予防としては、まず自分が仕事人間に陥っていないかのチェックを行うことです。そして、働き過ぎのようなら積極的に同僚や上司の助けを求めるようにしましょう。その上で、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、また余暇をうまくみつけて、ゆとりのある生活を取り戻すよう心がけることが、最も基本的な予防法です。燃えつき症候群に陥り、身体症状や精神症状が強いときは、医学的治療が必要ですので、最寄の心療内科か精神科にご相談下さい。

うえき心療内科クリニック  植木 健 










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